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PHD Guidingのパラメータ調整 [天体]

先日赤道義のギアの噛み合わせを調整したので、今まで適当に設定して何となく動作していたPHD Guidingのパラメータをちゃんと追い込んでみた。PHD Guidingのversionは1.14.00、機材は

  • 赤道義: Vixen SXW赤道義
  • 鏡筒:    Vixen R200SS
  • オフアキシスガイドアダプタ: OAG9
  • オートガイダー: 三基光学館 Lodestar改

Starbookの設定は経験的に

  • オートガイダー タイプ:STD, RA:15, Dec 15
  • バックラッシュ補正 RA:10、Dec 10

とした。

ガイド周期(exposure duration)は4秒、鏡筒の向きはガイドの性能が一番影響する天の赤道付近。仰角はベランダの屋根の限界の50度ぐらいとした。まずはDisable guide outputにチェックを入れてperiodic motionと極軸のずれを確認する。
1-1
いつものようにベランダに設置していつものように極軸を合わせたのだがかなりずれている。SXW赤道義のウォームホイールの歯数は180なのでグラフ横軸の8分がperiodic motionの周期に相当する。グラフの青線が赤経(RA: Right Ascention)で、大きく波打ちながらグラフをはみ出したのでperiodic motionの全容は見られないが、8分より短い周期の揺らぎがあることが分かる。赤線が赤緯(Declination)で、細かく揺れながら上にずれていく。本来なら一直線にずれていくはずだが、この細かな揺れは鏡筒の振動やガイド星の揺らぎによるものだろう。この振幅(±約0.5ピクセル)がガイドの限界ということだろう。

次にPHD Guidingのパラメータをいったんdefaultに戻してcaribrationを行い、ガイドを実行してみる。
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赤経(青線)方向はperiodic motionが抑え込まれて水平になった。しかしながらRMS値は0.94で約1ピクセルぐらい上下に振動している。オートガイドの応答が急すぎると思われる。赤緯(Dec/赤線)方向はいったん無視して赤径(RA/青線)を追い込むことにする。

応答が急すぎるかもしれないということで、RA Aggressivenessを100から80に下げてみた。
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このパラメータはフレーム毎の計算結果から計算された補正量を100%として、実際に出力する補正量を小さめにするためにある。80%にするということは2割引きで補正するということだ。結果、RMS値は0.84となった。少しぎくしゃくが小さくなったようだがこのパラメータの効果かどうかよくわからない。

PHD GuidingにはRA Hysteresisという、ぎくしゃくを取り除くためのパラメータがもう一つある。そこでこのパラメータを10から20に増やしてみる。
4-1

結果、RSM値は0.84であまり変化なし。このパラメータはシーイングや鏡筒のバランスなどに起因する細かなエラーに反応し過ぎないよう、に補正量を数フレーム前からの履歴に基づいて平滑化するということのようだ。単位は%らしいがどのようなアルゴリズムなのかはマニュアルからは分からなかった。

次に赤緯(Dec/赤線)方向の追い込み。明らかに補正量が足らず極軸のずれに追いつけないようなので、Max Dec durationをdefaultの100msから一気に1000msに増やしてみた。5-1
極軸がかなりずれていたのでこのぐらいの補正量が必要なようだ。特にぎくしゃくは見られないのでよいだろう。赤経(RA/青線)方向は何もいじっていないのにRMS値が0.69に減っている。シーイングの変化等でこのぐらいは変動するということだろう。

おそらくこの状態が最適値と思われるが、実験を継続。

RA Aggressivenessを60まで下げたらどうなるか。
6-1

結果RMS値は084。青線のグラフはところどころ1ピクセル以上ずれている。periodic motionの変動が最大のところが吸収しきれないようだ。やはりこれは80ぐらいが適当のようだ。

ためしにRA  Hysteresisを0にしてみる。つまり過去の履歴を考慮せず、前フレームと現フレームの差だけでガイド量を産出するということ。
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RMS値は1.12に悪化した。やはりこれは0ではだめで、20程度が良いようだ。赤緯(Dec/赤線)方向が大きく下にずれて跳ね返っているが、直前に鏡筒の向きを変えて(仰角をあげて)ガイド星を探しなおしたので、赤緯軸のバックラッシュの影響が出たと思われる。

赤緯軸のバックラッシュの影響を避けるために、鏡筒のバランスを崩してみた。具体的には鏡筒を前にずらして赤緯軸に南向き(Dec-)方向の荷重がかかるようにした。9-1
赤緯(Dec/赤線)が大きく暴れることはなくなったが、これが本当にバランスを崩したことの効果かよくわからない。

紹興酒をちびちびやりながら実験繰り返して酔いが回ってきたので今宵はこれまで。それにしても極軸合わせのずれが気になる。極軸望遠鏡の向きはあっているのだろうか。次回の課題ということで。


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コメント 1

ぐりぐり

初めまして。Lodestarについて、教えてください。
私も、古いSXWを使って、Lodestarでオートガイドするべく、鏡筒はFS60CBにOAG9を使って、PHDガイディングを使っていますが、SXWのモーターが動いてくれません。スターブックのオートガイド設定は、AGA-1ではなく、STDにしました。補正値も、大きめに15くらいにしてみました。モーターの移動幅も大きくしてみたりいろいろしましたが、動きません。
バックラッシュ補正もしないと、バックラッシュが大きすぎて動かないのでしょうか?
かたばみ製作所様のLodestarは、三基光学館 Lodestar改とありますが、この改造はどのようなものでしょうか?
by ぐりぐり (2016-12-03 01:44) 

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